奇跡の地球物語「いぬ」

犬-Dog





犬という動物は、
人間から愛されるために生き、
人間を愛するために生きているといってもよいだろう
川端康成



なぜ犬は、私たちと生活を共にする道を選んだのだろう。
可愛い小型犬や勇猛果敢な大型犬。
姿かたちは違っても、そのルーツはひとつだとあなたは知っているだろうか?
人間とその動物との奇跡的な出会いがなければ犬は今、あなたの隣にいないかもしれないのだ。
現在、犬はその驚くべき能力を活かし、あらゆる場所で私たちを助けてくれる。
自分で自覚できない病の兆候ですら敏感に感じ取ってくれる驚異のスーパードッグたち。
もしかしたら、あなたのとなりでくつろいでいる犬があなたの命を救ってくれる日がやってくるかもしれない。


最も人間に身近な動物、犬の知られざる歴史と驚異の能力にせまる。


ポメラニアンとセントバーナード。
体重差は100キロもあるがどちらも同じ犬だ。
一口に犬と言っても、大きさから性格まで実にバラエティにとんでいる。
世界には非公式の犬も含めると1000種類以上の犬種が存在する。


■アルゼンチンのドコ・アルヘンティーン
By erenemre
【写:By erenemre】

 ジャガーなどの猛獣狩りで、猛獣の相手をする勇猛果敢な猟犬

■ポーチュ・キース・ウォータードッグ
By erenemre
【写:By tore_urnes】

 オバマ大統領の愛犬として、一躍有名になったこの犬は、水中の活動が得意。
 潜って網の回収をしたり、船の伝達係として活躍した。

■一見、セントバーナードのようなピレニアン・マスティフは絶滅も危惧された希少な大型犬。
By erenemre
【写:By Llima】

 ピレネーの山奥では羊の護衛役として狼や熊に果敢に立ち向かった。

■ブービエ・デ・フランダース
 フランス最北端に位置するフランドル地方の牧羊犬は、あの「フランダースの犬」のモデルになったことで有名。

個性あふれる犬たち、しかしそのルーツを探っていくと驚くべきとこにある一種の動物にたどり着く。

オオカミ(犬のルーツ)

【東京農業大学:林 良博 教授】
かつてジャッカルというイヌ科の動物がいる。
これが祖先ではないかと言われた時期があったが、今、研究者の意見ではオオカミが祖先、しかも中型のオオカミだと一致している。


オオカミと犬の関係、その骨の数は、一本も違わず、まったく同じ。
両者のミトコンドリアDNAを調べると、わずか、0.2%しか違わないという研究結果も発表された。

では、野生のオオカミはいつ、どのようにして人間とともに生活をするようになったのか?

【東京農業大学:林 良博 教授】
イスラエルあたりからも出ていますし、アラスカからもでている。
一万数千年前のもので、それがどうしてオオカミではなく犬とわかるのか。
確かな証拠となったのが人間と一緒に埋葬された。


林教授によると、約2万年前にはオオカミの家畜化が行われ、それが犬誕生のきっかけとなったと言う。
以来、オオカミは二万年の時を経て、大きさも性格も、能力も違う一千種類にも及ぶ、犬へと変貌を遂げたのだ。

犬の驚くべき能力

約二万年前・・・
か弱き哺乳類だった人類は、集団で狩りを行い暮らしていた。
あるとき獲物を火で炙っていると、その匂いを嗅ぎつけたオオカミが現れた。
攻撃してくる様子はなさそうだ・・・
そう感じた人類は、オオカミに獲物の残りを分け与えた。
この出会いこそ、犬誕生のきっかけとなった歴史的瞬間である。

【東京農業大学:林 良博 教授】
人間が生きていくためには毎日、食事をしますので、非常に安定的な食料が得られる。
これは犬にとってメリット。
人間には猛獣が近づくと吠えて知らせた。


異変を知らせる代わりに餌をもらう。
そんな人間との共同生活を選んだオオカミが最初の犬となった。
そして犬たちは驚くべき才能を発揮はじめる。
人間にはない能力で私たちを助けてくれるようになるのだ。

でもどのような才能で人間をサポートしてくれたのか。
個性あふれる能力の数々を見てみよう。


■運動能力



<スピード>

By erenemre
【写:By Randy Son Of Robert】

そもそも犬は獲物を追いかける動物だ。
まずはこの映像をご覧いただこう(競走馬と犬の競争)
なんとサラブレッドをも圧倒する脚力。
それもそのはず、この犬は通称「風の犬」とよばれるグレーハウンド。
グレーハウンドは、全哺乳類の中でチーターに続いて2番目に足が速いと言われいる。

<スタミナ>

By erenemre
【写:By randihausken】

シベリアン・ハスキーは長く長く走り続けるエキスパート。
約1600キロを犬ぞりで11日11時間27分で走行したという持久力を活かし、極地探査犬として活躍している。

独特なトリーミングが特徴のプードル。
なぜこのようなかりかたをしているかご存知だろうか?
実は、彼らの能力と関係している。
プードルは水泳が得意で、元々は水鳥猟の回収犬として活躍していた。
このトリーミングは水中でも抵抗を少なくするため、保護すべき心臓や関節部分以外の毛をカットしたのが始まり。

<噛む力>
動物の中でもトップクラスと言われるがどれくらい強いのか?
体重が20キロの犬の噛む力は、約160キロ(人間は20?29キロ)これは大人の人間の噛む力のおよそ八倍。
警察犬はその噛む力で一度噛み付いたら放さない。

<聴覚>
獲物が発する小さな音を察知して狩りをしていた犬は、ささいな音も聞き逃さない。

【東京農業大学:林 良博 教授】
人間が聞こえる音の範囲というのは、20から20,000ヘルツの間。
犬の可能域は40から65,000ヘルツで超音波も聞くことができる。


この能力を利用したものが「犬笛」だ。
牧羊犬はこの微妙な音色の違いで単純なストップ・アンド・ゴウだけでない複雑な動きをマスターする。

<視覚>
犬の目には私たちが見えていないものが見えているという。
人間の視野の広さが180度に対して、犬の視野は220から240度とかなり広い。

さらにこのアフガン・ハウンドのように優れた動体視力で獲物を見つける視覚ハウンドという犬種がいて、
この犬種は290度の視野を持っている。

<嗅覚>
いったい犬の嗅覚はどれだけ優れているのだろうか?
その才能は目に見えないものを探し出すサーチ犬としても活躍していることからも分かる。
たとえば・・・

災害救助犬。
地震や土砂崩れの災害で倒壊家屋や土砂などに埋もれた人を迅速に探し出し、救助の手助けをする。

麻薬捜査犬。
言わずと知れた空港の番犬。
ほぼ無臭と言われる覚せい剤ですら見逃すことはない。

火災調査犬
犬の嗅覚は火災現場で放火の証拠を探し出すこともできる。
可燃性の物質がわずかでも残っていたら出火場所を特定できるという。

シロアリ探知犬
人間には判別できないシロアリの匂いを嗅ぎ分け、その場所を知らせる。
的中率はほぼ100%

シロアリや放火の証拠までも嗅ぎ取ってしまう犬の嗅覚。
いったい私たちの鼻となにが違うのだろうか?


嗅覚は匂いを感知する細胞の数できまる。
人間はこの細胞を覆う鼻腔上部の粘膜の表面積がおよそ、3平方センチメートルに対して、犬の粘膜はひだ上になっており、
表面積は、ジャーマン・シェパードの成犬でおよそ、150平方センチメートル。
人間のおよそ50倍の表面積で私たちが感知できない匂いまで嗅ぎ分ける。

花や化学物質の臭いに対しては人間のおよそ数千倍の感度だが、動物の発する匂いに対しては、およそ一億倍優れた感度を誇る。



【東京農業大学:林 良博 教授】
犬は家畜のなかで最も優れている、あるいは野生動物全体をとってみても、人間とこれだけ共感しあえる動物はいない。
共感できる動物は、ほめてもらうことが一番うれしい。


犬がなにより素晴らしいところは、鋭い嗅覚と高いコミニケーション能力。
このふたつがあったからこそ犬は私たちのかけがえのないパートナーとなりえたのだ。

そして21世紀、犬は今まで以上に私たちにとって重要な存在になるかもしれない。
2004年にイギリスの医学雑誌に掲載されたニュースは全世界を驚かせた。
人間のガン細胞に関する何らかの化学物質を嗅ぎ分けるキャンサードックの育成と訓練が報告された。

【クレア・ゲスト博士】
私たちの研究目的は犬がガン細胞の含まれた尿の中のどんな化学物質に反応しているかを解明することです


ガン探知犬のパイオニア、クレア・ゲスト博士は、近い将来、犬の嗅覚によって尿のサンプルからガンを発見するシステムが構築できると予測する。
そして2006年、アメリカで人間の呼気で肺ガンを特定できる探知犬が登場

現在もガン探知犬の研究は世界で行われている。
ガン探知犬は「膀胱がん」「肺がん」「皮膚がん」の特定ができたという論文・資料が発表されている。
かつては、番犬として外敵から私たちを守ってくれた犬が、今度は病気から私たちを救っていくれるかもしれないのだ!


そしてさらに私たちにとって大切な存在なっていく・・・

飼い主と犬の強い絆は奇跡を生む。
あなたのパートナーがスーパードッグになる日がくるかもしれない。

耳の不自由な人に音の存在を知らせてくれる犬を聴導犬という。
彼らは、国が定める、身体障害者補助犬に認定された犬たち。

実はこの聴導犬。
元々は保健所や保護団体に預けられていた犬たち。

シーズーのミックス犬、「しんくん」は、飼育放棄で保健所に預けられていた。
「だいすけくん」は、徘徊していたところを捕獲され保健所に収容されていた。

捨て犬だった彼らは、適性を見出され訓練されたのち、改めて生きる場を得たのだ。

【有馬もとさん】
聴導犬の育成団体は、犬が音を仲間に教えるのは本能であるということで、ほとんどを捨てられた犬から育成するという傾向になった。
アメリカやイギリスでも、それは世界的な傾向で、捨てられた犬から聴導犬に育成するというのが一般的な傾向です。


そしてガン探知犬のパイオニア、イギリスのクレア・ゲスト博士は、「犬の本能」を利用した新たな訓練・育成を行っている。

それは・・・

家庭による糖尿探知犬の育成。
糖尿病探知犬は飼い主と常に行動を共にし、血糖異常の匂いを嗅ぎ分け事前に、その予兆を知らせる。
最大で発作の45分前に知らせることができるという。

クレア博士によると、特別な犬種でなくても、糖尿病探知できるようになるという、重要なのは気質。

例えば・・・
・飼い主に深い愛着がある。
・社会性がある。
・学習習得能力が高い。
・2歳までにトレーニングを開始する。


そう・・・


あなたの家の犬が特別な犬である必要はない。
犬は初めから特別な能力を持っているのだ。

今、あなたのとなりでくつろいでいる犬にも、もちろん、特別な能力が備わっている。

いつしかその犬があなたの命を救ってくれる日が来るかもしれないのだ。

人間の群れに加わり、家族として共存することを選んだ愛すべき哺乳類。

かれらの心の声に耳を傾けたかの文豪は、生涯を犬とともに暮らし、こんな言葉を残している。

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テーマ:情報番組 - ジャンル:テレビ・ラジオ

[ 2013年02月15日 01時42分 ]
奇跡の地球物語
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