奇跡の地球物語「私たちがお米を食べる理由」

奇跡の地球物語「私たちがお米を食べる理由」





元来、米はうまいものである。
うまいものの極致は米なのである。
うまいからこそ毎日食べられるのである。
北大路魯山人


あなたにとって主食とは何ですか?

そう質問されたら私たち日本人は、お米と答えるのではないだろうか?
日本人の主食、米。
大陸から伝わった米に先人たちの知恵が加わり日本の食文化が形成された。
世界に類を見ない独特のメニュー。
お寿司、カレーライス、カツどん、卵かけご飯、主役はもちろん米である。
私たちの食生活を支えている米。
ではなぜ、日本はパンの国にならなかったのか?
もし、米ではなくパンを選んでいたら日本人は存在していなかったかもしれない。
私たちが米を愛する理由、世界に誇る日本独自の食文化、お米に隠された軌跡に迫る!

人類に必要なもの・・・食。
その食文化は世界各国で大きな違いをみせる。
風土にあった料理、異国の文化が混ざり合った料理・・・

そこで世界の人々にひとつの質問をしてみた。

「あなたにとって主食とは?」

日本人⇒「ごはん・・・」、「お米がいちばん・・・」、「お米だよ、僕はね、パンだとかうどんとか好きじゃないから・・・」
日本人ならごく当たり前の答え、主食は米!

では欧米人にとって主食というのはパンなのであろうか?

欧米人⇒「パスタ・ピザ・・・」、「パン・・・」、「ハンバーガー・・・」、「バーベキュー・ステーキ・・・」
パンと答えた人は少なかった。
実はここにお米がもつ驚くべき事実が隠されているのだ。

【堀江武 農学博士】
主食という明確な概念を持っている民族というか、地域というのは、日本や東南アジア圏で言うと米ということになり、ヨーロッパなど欧米諸国は、日本のような主食という明確な概念は、限られている
農学の分野で、主食というと・・・
1.安定して得られること
2.毎日、大量に食べても飽きないこと


辞書で調べてみると、「主食」は英語で Staple Food となる。
Staple とは交易の素材であり、需要が存在する食品のこと・・・
例えば、小麦粉、砂糖、塩のことである。
少なくとも、日本人の中に砂糖や塩を主食だという人はいないだろう。
つまり私たち日本人ように米=主食という概念は、欧米諸国には存在しないのだ・・・
世界に類を見ない食文化、主食といえば米、という考え方は、日本人がいかに米を愛しているかを指し示すものでる。

2大穀物の小麦と米は、毎日世界中の食卓に並ぶ。
特に米は世界の半数の人が食べている。
なぜ、日本人の主食が小麦ではなく米になったのか?
そこには日本人の誕生さえも危ぶまれる出来事があった。


■ 米の期限は今から1万2千年前の長江文明までも、さかのぼる。
中国、長江流域に生息していた野生の稲が発見され稲作が始まったと考えられている。
一方、小麦栽培も時は米とほぼ同じ、今から1万2千年前の中東周辺、ユーフラテス、チグリス川流域で始まったとされている。
この小麦栽培によってメソポタミア文明が生まれ、パンが誕生した。


そして、米は東へ、小麦は西にと広まっていくのだが、なぜ、小麦と米は別の進路をたどったのだろうか?
米の栽培には、水に恵まれた土地、そして気温20度以上という温暖な条件が3ヶ月間、必要である。
そのため、乾燥した西へは伝わらず、モンスーン気候、高温多湿の東南アジアに広まっていった。
小麦は乾燥に強く、雨の少ない地域でも栽培できるため、西へと広まった。
小麦栽培は、ヨーロッパの人々にひとつの財産を生むことになる。

それが、家畜である。


小麦栽培は、土地の生産力低下や害虫の発生を防ぐため、収穫を終えた畑を休ませ、ほかの畑で小麦を栽培する、休閑が通常である。
その畑を休ませている期間に家畜を放牧し、数を増やしたのだ。
つまりヨーロッパでは、小麦栽培によって食肉や乳製品など食文化が生まれた。
一方、日本では、米の伝来によって先人たちが命を救われた。

つまり、米によって今の日本が存在するという。
米が伝わる前、縄文中期の日本の人口は25万人規模だった。
しかしその後(縄文後期)、気候変動などにより、おおよそ、16万人まで減少。
そして日本絶滅の危機を米が救った。


日本絶滅の危機。それを米が救ったという・・・

堀江武 農学博士
稲と水田が伝わらなければ、日本は、人口が増え、高い文化、あるいは技術を持つ国にはならなかっただろう。
縄文期は「どんぐり」とか「しいのみ」とか野生の獣を捕まえて生活をしていた。
そして稲作が伝わって、ほかの作物にない、バランスのよさを保っているということで、まず人口が増えていった。


今、私たちが食べている白米とはちょっと違う、赤米(白米の祖先)。
この高い栄養価を誇る赤米の伝来によって先人たちは命を救われた・・・
更に、水田、稲作は高い技術と多くの人手を必要とするため、人は子孫を増やした。
それが家族制度につながり、集落を生むことになった。
稲作により弥生時代初期には一気に100万人規模まで人口が増えたと言われている。
以来、人口は増え続けた。
米が年貢とされた江戸時代には水田の面積が日本中に拡大。
米の生産量が増えると共に人口も急増した。
現在、同じ米文化を持つアジアの人口は世界の60%(約41億人)。
やはり米は奇跡の食べ物かもしれない。


太古の時より瑞穂の国とたたえられる美しい日本の田園風景。
それは先人たちが長い時間をかけて積み重ねた知恵と努力の結晶なのである。


★縄文時代に伝来した赤米は改良を繰り返し、現在、私たちが口にする白米には驚くべき種類の栄養素が含まれている。
米にはエネルギーになる糖質、脂質と筋肉や内臓を作る良質のたんぱく質をはじめ、ビタミンB1、B2、ナイヤシン、葉酸といったビタミン、カルシウム、マグネシウム、鉄といったミネラルなど人間に必要な栄養素のほとんどが含まれている。


その上、米はパンや麺類に比べて、消化吸収が緩やかなため、腹持ちがよい。
更に、エネルギーとして消費されやすいので太りにくいとも言われている。
そんな食材、お米をおいしく食べるために、先人たちは色々な方法を生み出した。


ひとつは炊飯という技術。
かつて、お米を炊くときに用いた歌がある。
「はじめチョロチョロ なかパッパ、赤子なくとも蓋とるな」
これは米の炊き方を伝えたわらべ歌。
しかしこれは、ただの言い伝えでなく、科学的に証明されている炊き方である。
実は、最新電気炊飯器のほとんどがこの歌を忠実に再現したものとなっている。


【吉川直美さん】
粒のままでは食べられないお米を水と一緒に炊くということによって、お米の中に含まれている、でんぷんがアルファ化して、でんぷんの質が変わっていって人間が消化しやすくなる。


★ここでお米の炊き方と栄養の変化を見てみよう
点火してからなべの水が沸騰するまでに、おおよそ10分。
その間、米は水分を吸収する。
このとき、米に変化が現れる。
米のデンプン分子と水の分子が結びついていく(結合していく)

乾燥した米に水と熱を加えることで、βデンプンがαデンプンに変わり甘みを生み出す。
【吉川直美さん】
お米と水の間に対流が生み出され、それが炊き上がるとお米が立った状態になり、とてもおいしそうな艶が出来上がる。

沸騰後、火力を調節しながら、15分ほど。
なべの中の水分が全て米粒の中に含まれ、粒は大きく膨らむ。
そして火を消し、米を蒸らす。
おおよそ15分間、なべの中の温度を98度近くに保つことで、中の水蒸気の水分が更に米粒に染込み、表面に粘りを生む。
お米は、米粒の状態から2.2倍ほどの大きさになる。
炊き立てのごはんに見られる表面の白い艶は、お米を覆っている多くの糖質だ。

★十分な栄養素を誇る炊き立てのごはんだが、様々なおかずとあわせることによって、米はとてつもない力を生み出す。

お米を中心とした和食。
ごはんと味噌汁の組み合わせは、栄養学的にみても完璧な関係だという。

【吉川直美さん】
お味噌汁に使われる味噌には、お米には含まれていない、アミノ酸のひとつリジンが含まれている。
ご飯と一緒に食べるとバランスが良くなる理由のひとつ。
若い人にお勧めなのが豚汁とか色の濃い野菜と色の薄い野菜の両方を取ることでビタミンのバランスも良くなる。
豚肉も一緒に取ることで、更にバランスが良くなる。


そして日本の食文化の代表、おにぎりにも隠された事実がある。
代表的な梅干のおにぎり、その中に含まれる酸は、食中毒を防ぐ効果や疲労回復に役立つという。
鰹節は、人間の体では作ることの出来ない必須アミノ酸を含む良質なたんぱく源。
サケには、日本人が不足しがちなカルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれている。
様々な具のおにぎりを食べることによって、過食を防ぎ、生活習慣病の予防にもつながるといわれている。
そしてあの卵かけごはん、そこにも驚くべきパワーが含まれている。
楽飯と称される卵かけご飯だが、そこにもしっかりとした栄養バランスの関係がある。


日本人の主食、お米。
どんなおかずにも合い、私たちの食欲を満たしてくれる。


★しかし農林水産省の調査では、日本人ひとりあたりの米の消費量が毎年減っている。
1962年度には118キロだったものが、46年後の2008年度には半分の59キロまで減少している。
その原因は・・・


【吉川直美さん】
色々なものを食べられるようになったという日本人の食のバリエーションが広がった結果である。
しかし、食の自給率が40~41%と低い中、お米だけがほぼ、100%と受給率が高い食べ物なので、せめて一日一食は食べていただきたい。


先人たちの力で日本列島に根付いた米は、私たちの食生活を豊かにし、心を幸せにしてくれる。
それ自体で、生きるために必要な要素が含まれているお米。
奇跡の食。

世界の50%の人々が食べている米は、地球環境保全や途上国の飢餓を救う食材として世界から注目されている。

地球の人口が83億人になるだろうといわれている 2030年、米の生産量は現在の1.4倍必要になるといわれている。
2004年には国連が「Rice Is Life-お米、私たちの命」とスローガンを掲げた。
日本でも米のすばらしさを子供たちに伝えるため、様々な活動が行われている。

そのひとつが「バケツ稲作り事業」
バケツが田んぼの代わりになり、学校やベランダで稲作が体験できる。
そして実ったお米を収穫し、食べることも出来るという。


先人たちが太古より育んできた米文化は、これからも私たちを豊かにし、世界を救うに違いない。

「Rice Is Life-お米、私たちの命」



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テーマ:情報番組 - ジャンル:テレビ・ラジオ

[ 2010年11月19日 20時29分 ]
奇跡の地球物語
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